この世に生まれた赤ちゃんは、まず、空腹、眠い、オムツの不快などの欲求を泣いて訴えます。
やがてお母さんの優しい声とぬくもりを土台に、その欲求を満たしてくれる存在が自分にとって特別な存在なんだと認識し始めます。
心地よい安心感の中で、泣くことに応えてもらう日々を繰り返し、お母さんとの信頼関係を積み上げます。やがて、親は自分のことを受け止めてくれるかけがえのない存在だと確信していきます。
「甘えて泣く」ということは、お母さんを信頼しているからこそのことで、親子の信頼関係がしっかり築かれている証でもあります。
また、月齢が大きくなると、甘え泣きは自己主張、自我の芽生えが関係していることが多いので、甘え泣きを受け入れると「わがまま」になってしまうのではないかと思われがちですが、甘え泣きの背景には「寂しさ」も潜んでいることもあります。
まずは、その気持ちが理解できるよう、子どもをしっかり抱きしめてあげましょう。
甘えたいときに受け止めてくれる存在がいることが、子どもの心の支えなのです。
そうは言っても、仕事や家事に追われ、気持ちに余裕がなくなっていると、子どもの泣き声に胸が苦しくなってしまうこともあるかと思います。
そんな時は空を見上げて大きく深呼吸をしてみてはいかがですか。
だから「おかあさん だいじょうぶ!」
甘えを受け止めることは、親子のきずなを深めることなのです。
福島隣保館保育所 保育士